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会社が実在しているのかを手軽に確認する方法

取引している会社が本当に存在しているのか知りたい、正式な社名を確認したい。そんなニーズに応えてくれるのが「登記情報提供サービス」だ。わざわざ法務局に行って登記情報を取得しなくても、インターネットで手軽に検索できちゃう便利なサイトを紹介しよう。

 

会社情報の提供元は信頼できるのか?

怪しげなウェブサイトじゃないだろうか。まずはそんな疑問を払拭しよう。会社の情報を提供しているのは、「民事法務協会」というところだ。

一般財団法人 民事法務協会

 

登記されている会社の情報は、どの事業者でも勝手に提供していいのではない。法務省が指定した民事法務協会だけが提供できるサービスなのである。いわば、法務省のお墨付きがあるのだ。

 

登記情報提供制度は,登記所が保有する登記情報を,インターネットを利用して,一般利用者が自宅又は事務所のパソコンで確認することができる制度です。
なお,電気通信回線による登記情報の提供に関する法律(平成11年法律第226号。以下「提供法」といいます。)第4条第1項の業務を行う者(指定法人)として,平成12年6月1日,一般財団法人民事法務協会が指定されています(出典:法務省

 

この民事法務協会は昭和46年に設立され、約40年の歴史がある。全国各地の法務局から登記、戸籍、供託等の事務に関連する業務の委託を受けており、20年もの歳月を費やしてようやく登記のコンピュータ化を実現した。
最近は、成年後見人・成年後見監督人の受任、任意後見契約の締結、成年後見制度に関する相談・啓発などの事業を積極的に推進している。

 

信頼できる情報源であり、インターネットで全国各地の会社情報を取得できるのだから、これを利用しない手はない。

 

閲覧できる情報は何か?

登記情報(会社情報)と一口に言っても、どういった情報を閲覧できるのだろうか。まずはホームページに記載されている情報の一覧を見てみよう。

(1)不動産登記情報(全部事項) 所在及び地番(土地)又は家屋番号(建物),もしくは不動産番号及び登記所名
(2)不動産登記情報(所有者事項) 所在及び地番(土地)又は家屋番号(建物),もしくは不動産番号及び登記所名
(3)地図情報 所在及び地番
(4)図面情報 所在及び地番(土地)又は家屋番号(建物)
(5)商業・法人登記情報(全部事項) 会社・法人名又は会社法人等番号(会社・法人名の前方部分から検索することも可能です。)
(6)動産譲渡・債権譲渡情報 会社・法人名又は会社法人等番号(会社・法人名の前方部分から検索することも可能です。)

 

これだけ見てもちょっとよくわからないので、実際に「日本政策金融公庫」の登記情報を取得してみた。87ページにもわたる情報の一部である。

 

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はじめに、「商号」(会社名)と本店所在地が記載されている。会社設立の年月日や目的もある。目的はかなり長文で読んでいられないので次へいこう。

 

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次に株式について。「発行可能株式総数」と「発行済株式総数」が明記されている。新株を発行するたびに発行済株式総数は増加するので、その履歴がずらりと書かれている。

 

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続いて「資本金の額」。こちらも増資によって増減があるので、その履歴が表示される。

 

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続いて「役員」や「支配人」に関する情報。取締役、監査役、会計監査人、支配人(株主)の着任と退任の履歴がすべて記録されているので、かなりのページ数に及んでいる。

 

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そして「支店」の情報も。

 

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最後に、「取締役設置会社」「監査役設置会社」「監査役会設置会社」「会計監査人設置会社」に該当するかどうかが記載されている。

 

 

登記情報提供サービスの利用開始まで

登記情報を取得するには、利用者登録が必要になる。その登録手順について説明していこう。

まずは、民事法務協会のトップページにある「個人利用」の「利用申込」をクリックする。

 

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「個人利用者登録」というページが表示されるので、氏名や住所、クレジットカードの情報などを入力して、登録ボタンを押す。

 

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ここから先、「利用者ID」が郵送されてくるまではじっと我慢だ。

 

早ければ数日で、以下のような簡易書留が送られてくる。


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この封書の中に記載されている利用者IDでログインして、ようやく登記情報の利用を開始できる。

 

登記情報の取得方法

では肝心の、登記情報の取得方法について説明していこう。

 

まず、「登記情報を請求する」とうボタンを押して、簡易書留で送られてきたIDとパスワードを入力し、ログインする。

 

「会社・法人検索」のページを表示すると、大きく分けて「商号」(会社名)と「所在地」の2つから会社を検索できる。

 

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試しに商号として「日本政策金融公庫」で検索してみる。

 

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すると、4件ヒットした。

 

お気づきだろうか。存在しているか疑わしい会社などの社名や所在地を検索して、「会社法人等番号」と「商号」と「所在地」の確認を行うところまでを無料でできるのだ。

 

ここまでは無料。さらに詳しい登記情報を入手したいなら、該当する法人を選択して、「請求」をクリックする。

 

ここで、課金の確認画面が表示されるので、「OK」をクリック。

 

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請求してから登記情報をダウンロードできるまで多少の時間を要する。その間は「取得中」というアイコンが表示される。

 

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ほどなくして登記情報がダウンロードできるようになると、「請求済」へと変わる。


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あとは、該当する法人を選択して「表示・保存」をクリックすれば、PDFファイルをダウンロードすることができる。

 

利用料金はいくらぐらいなのか?

登記情報というのは会社等の法人だけに限った情報ではなく、不動産や債権などの情報も含まれる。それらの料金表は以下のとおりだ。

 

(1)不動産登記情報(全部事項)337円/筆・個
(登記手数料320円(国への納付分(預り金))及び協会手数料17円(消費税及び地方消費税を含む。))
(2)不動産登記情報(所有者事項)147円/筆・個
(登記手数料130円(国への納付分(預り金))及び協会手数料17円(消費税及び地方消費税を含む。))
(3)不動産登記情報(地図)367円/筆
(登記手数料350円(国への納付分(預り金))及び協会手数料17円(消費税及び地方消費税を含む。))
(4)不動産登記情報(図面)367円/筆・個
(登記手数料350円(国への納付分(預り金))及び協会手数料17円(消費税及び地方消費税を含む。))
(5)商業・法人登記情報(全部事項)337円/法人
(登記手数料320円(国への納付分(預り金))及び協会手数料17円(消費税及び地方消費税を含む。))
(6)動産譲渡登記事項概要ファイル情報(現在事項・閉鎖事項)147円/法人
(登記手数料130円(国への納付分(預り金))及び協会手数料17円(消費税及び地方消費税を含む。))
※請求した事項の記録がない場合も,その旨の情報が表示され課金されます。
(7)債権譲渡登記事項概要ファイル情報(現在事項・閉鎖事項)147円/法人
(登記手数料130円(国への納付分(預り金))及び協会手数料17円(消費税及び地方消費税を含む。))
※請求した事項の記録がない場合も,その旨の情報が表示され課金されます。

 

今回請求した「日本政策金融公庫」は「商業・法人登記情報(全部事項)」に該当するので、料金は「337円」であった。

 

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法務局に行って登記事項証明書を請求すると600円かかるので、かなりオトクということになる。

 

取得した登記情報に法的な証明力はあるか?

さて、今回ダウンロードした登記情報のPDFファイルを印刷しただけで、正式な証明書として認められるのかが気になるところだろう。ホームページのQ&Aには以下の回答が記載されている。

取得した登記情報には,登記官の認証文や登記官印等が付されないため,登記事項証明書とは異なり法的な証明力はありません。
なお,行政機関等へのオンライン申請において,登記事項証明書を添付する代わりに,「照会番号」を利用できる場合があります。「照会番号」が利用できるか否かは申請される行政機関等にお問い合わせください。

 

要は、法的な証明力はない、ということだ。PDFを印刷しても各種行政の申請書類には使えないので、用途としてはあくまで登記情報の確認に限定される。

 

Tips
その他の注意事項として、請求した登記情報のPDFをダウンロード期間は限られている。請求した翌業務日から3業務日の期間を過ぎるとダウンロードできなくなるので要注意だ。

 

 

20年もの年月を費やして構築された登記情報のダウンロードサービスはとても使い勝手がよいので、どんどん利用していきたい。利用できるまでに時間がかかるので、まずは登録だけでもしておいたほうがいいだろう。

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  1. 2016年 6月 12日

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