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Excel作業で疲れ切った経営企画部の女性の話

サラリーマンをやっていたころ、とある経営企画部の女性に出会いました。その女性をAさんとしましょう。Aさんは、役員から指示された売上分析などのレポートを必死に作っていました。経営企画部の中でも、Excelを上手に使えるのはAさんだけだったので、Aさんが一人で、毎日毎日、深夜まで残って作業していました。

 

ある日、私がシステム導入案件の一環でAさんがどういう作業をしているのか見せてもらう機会があったのですが、その作業を説明してもらって驚きました。プロジェクトデータや売上データなどの元データを、各レポートを作るたびにコピーしてきて、途中まで全く同じ集計作業をレポートを作るたびにやって、少し違うレポートを何十個も作っていました。ざっくりと図にしてみると、こんな感じです。

図2

 

同じデータを各シートにコピーして、同じ集計作業を行い、同じような関数をたくさん張り付けているので、当然Excelは重くなり、ファイルを開くだけでも1分くらいかかるような有り様でした。こんなことで毎日深夜まで残業して疲れ切っていたのかとすごく可哀想になり、ちょっとしたアドバイスをしたんです。

 

「データの持ち方を少し変えたらどうですか?」

 

  1. 同じデータを何度もコピペする必要はありませんので、コピペはもうやめましょう。
  2. 類似するレポートを作るたびに似たような集計をするのは作業のムダなので、途中まで集計が終わった状態の「中間集計」データを作ってみましょう。

アドバイスはそれだけです。それを図にするとこんな感じですね。

図3

 

中間集計Aのデータを少し加工すればシート1やシート2になり、中間集計Bのデータを少し加工すればシート3やシート4になる。今後同じようなレポートを作るときに、中間集計データがあればそれを使いまわせる。データの持ち方をちょっと変えただけです。

 

これで、作業は劇的に変わりました。まずファイルを開くだけでイライラさせられていたExcelファイルが軽快に開けるようになりました。次に、レポートを作成するスピードが早くなりました。類似するレポートを作るときに同じような集計作業をしなくなったので、当然と言えば当然です。

 

実務担当者の方はその作業において必ずといっていいほど「自己流」の作業をしています。「自分なり」に改善して、「自分なりに」効率化された作業なので、「自分の中では」ある程度満足しています。しかし、プロから見ると驚くほど効率が悪い作業をしていたりします。その非効率さは、なかなか自分では気づけないんです。気づけないから、ずっとその非効率なやり方でやってしまう。その結果、膨大な労力をかけて、膨大な時間のロスをすることになるのです。

 

先ほどのAさんは、私のアドバイスで毎日残業せずに済むようになりました。1日3時間くらいの作業時間の削減に成功したわけです。これって、月間で60時間、年間で720時間にもなるんですよ。単純に時給1,000円としても、月間で6万円のコスト削減、年間で72万円のコスト削減効果を生んでるんです。

 

浮いた時間でもっと付加価値の高い作業をすることができるし、本業に注力することができる。そう考えると、世の中の多くの方がもったいない時間の使い方をしてるんじゃないかなぁと思うんですよね。私がお手伝いすることですごく楽になる人たちが世の中にたくさんいるんじゃないかと思います。自分の作業のやり方を見直そうという意識で、もっと気軽に相談してほしいな、と思った瞬間でした。

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  1. 2016年 6月 21日

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